第2回 輝く日本の現代書巨匠展 チェコ


第 2 回 輝く日本の現代書 巨匠展 」 (チェコ)





アドリア宮と市内風景




プラハ国立美術館本部キンスキー宮殿




チェコフィルの歓迎の演奏




常務副総裁ヴィルナス博士(左)とハノーバー博士(右)




入場するプラハ市民









 会場の様子














6月8日午後6時。プラハ・ナショナルギャラリー本部(プラハ国立美術館本部)の

中庭にてオープニング・セレモ二ーが開かれ、プラハ国立美術館群副総裁

ヴァルナス博士のご挨拶、薄田東仙国際書道発展協議会代表のご挨拶、

プラハ国立美術館東洋部長ハノーバー博士のご挨拶、感謝状の授与、

チェコフィルの友情演奏、揮毫披露、会場見学の順で進行。日本大使館からは

落合様、下田様、チェコ日本友好協会顧問のクリスティーナ博士をはじめ、

多くの市民の皆様のご臨席を賜り盛大に挙行させていただきました。

ヴィルナス副総裁は「日本の書は1000年をかけて伝統の習得、継承だけ

ではなくより幅広い表現の可能性を発展させてきました。その書は再び

たどることのできない筆跡、儚さの記録によって一目で魅了します。

それは筆跡の表現が創造力となって文字に作用して繊細な美が現れます。

生きた直感と形式のある抽象概念によって感動が引き起こされ、

無限の可能性の源であり続ける芸術です。

日本の現代書は伝統と現代が出会う場所であり、東洋と西洋の芸術的文化が

対話しています。」また、ハノーバー東洋部長は「日本現代書は純粋でシンプル

な筆跡だけでなく、ダイナミックに躍動する筆跡で表すこともあります。

ピクトグラムから発展してできた表意文字同様に、それ自体に視覚、

聴覚の両方のメッセージを発しています。

東洋では絵画がもともと書の領域に属していたことも注目してよいでしょう。

日本現代書の作家が絵画表現を形成するに至った書道技術の使用が、

伝統と進歩の双方を尊び共に生かそうという気質に加え、作家特有の

独立心と探究心で互いに競い磨きあげた結晶として、世界にはじめて

この絵画ともいうべき他に見られないスタイルを導いたのです。

それは筆で書かれても無意識の内に絵画的な紙面の

バランスをとろうとする特徴でもあります。

ですから日本の現代書が西洋の近現代の絵画にとって

豊かなインスピレーションの源となったことも不思議ではありません。」

とご挨拶されました。

一週間前から降り続いていた雨も久しぶりにあがり、

秀麗な建築のプラハ国立美術館本部キンスキー宮殿は

さらに美しく佇んでいました。

プラハ国立美術館では、この展覧会のために会場の壁面すべてを新調し、

60点の作品はさながら宝石のように輝いて見えました。 

翌9日、国立美術館は、大雨の影響で中止になった菩提樹祭りで

書道Tシャツ作りを楽しみにしていた市民のため、

午前と午後2回のワークショップを開催しました。

午前中のワークショップでは用意したTシャツ100枚も無くなり大成功でした。

チェコ日友好協会のホームページを見て、多くの市民の方が来場され、

プラハ音楽大学の教授は、持参された尺八の演奏を披露し、一緒に来ていた

彼のお嬢様はTシャツのお礼にといって素晴らしいメゾソプラノの歌声を

プレゼントしてくださいました。午後のワークショップでは、

前のプラハ国立東洋美術館館長・プラハ国立美術館群東洋部部長の

ヘレナ・ホンコポヴァー博士がおいでくださいました。

見事な建築にすばらしい音楽そして温かい心。

素晴らしいプラハを満喫させていただきました。

また、ベラ・チャスラフスカさんはご自身の体調が悪いのに

「日本の経済は大丈夫ですか。被災者の皆様は本当にお気の毒です。

頑張ってくださいねとお伝えください。」と

温かいお言葉をかけていただきました。

この展覧会は大変好評でプラハ国立美術館本部からの要望で、

9月8日まで会期が延長されました。




―『AIACC国際書道文化発展協議会』 報告書より抜粋―




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